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◇愛情教育、この指とまれ◇その789◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.69竹澤 伸一
「以前の私は、自分の現状を、常に周囲の人と比べていました。周囲の人たちから、すごいな、カッコイイなと思われるように、不自然に無理を重ねていました。きっと、自分に自信がなかったのだと思います。でも、名産大に入学してからは、やりたいことがやれているというか、色々なことにチャレンジできているので、自分と他人を比べることがなくなりました。」
古田愛華(フルタ アイカ)さんは、ふっきれたような笑顔を見せながら語ってくれました。
「環境ビジネスのゼミに入り、様々なフィールドワークを重ねています。都市の空間の中にも、里山の風景の中にも、公園の中にさえ、多くの自然との出会いがあります。その中で出会った、ある小動物の生態を追いかけることが、私の卒業研究のテーマになりました。」
古田さんの表情は、ますます柔和になっていきました。その柔らかい表情を見ているうちに、地域環境認知論という私の授業で、初めて古田さんと出会った時のことを思い出しました。
「毎回、授業の終わりに、ミニレポートを書いて提出してもらっていますが、古田さんの、地域環境問題に対する見方が、他の学生さんと違っていました。皆さんは、知っているようで実はよく理解していなかった環境問題の本質を、再発見した驚きをレポートしてくれることが多いんですよ。でも、古田さんのレポートは、何て言うのかな、そこに自然に対する愛のようなものが表れているんですよね。」
こう言った私に対して、古田さんは、考え考え、こう話してくれました。
「私は、〇〇が好きで、△△が好きで、□□が好きです。(注、読者の皆さま、〇〇、△△、□□は、すべて動物です。古田さんの連載が終わるまでに当ててみてください。ちなみにすべてカタカナ表記です。)で、結局、□□の生態が卒業研究のテーマになりました。こうした動物たちは、人間の居住空間には現れては困るもの、人間の愛玩の対象になるもの、公園の池や川や沼地に生息して人間が見るとほっこりできるものに分かれます。この人間との関係性が、地域環境そのものなので、レポートの質が違ったのかも知れません。」
この授業をきっかけに、私は古田さんのインターンシップをサポートすることになりました。
(つづく)
※令和元年度の連載は今号でいったん休止いたします。再開は?1月4日(土)?です。読者の皆さま、良いお年を。