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◇愛情教育、この指とまれ◇その793◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.73竹澤 伸一

「名産大3年生物語」の登場人物が、一応終わりました。大学3年生なので、挑戦の機を伺っている面々を取り上げました。ただ、お断りしたいのは、登場した学生は、名産大3年生のほんの一部であり、限られた時間で、私が話を聴くことができた面々だということです。名産大生は、多士済済。ご紹介したい学生は、まだまだたくさんいます。

多くの読者の皆さまからいただいたメール等にもある通り、「3年生」を紹介する度に、激励、共感、驚嘆・・の反応をいただきました。本文中でご紹介できたメール等は、いただいた中の3%にも及びません。連載は、まもなく800回を迎えますが、下は中学生から、上は卒寿近い年齢の方まで、多様なお便りをいただきました。

そのメール等も含め、「3年生」の言葉の中から、私自身、たくさんのことを学ばせていただきました。シリーズの終わりにあたり、そのことを少し書き連ねたいと思います。

私が一番心に残っているのは、連載の終わりのほうに出てきた、「多対多のコミュニケーションと、個対個のコミュニケーション」という言葉です。特に、組織の中で人が動く時の、「多対多のコミュニケーションシーンにおける自分の立ち位置」という言葉が、自分の中に引っかかって離れません。大学3年生となれば、優に20年以上生きてきたわけで、「多対多のコミュニケーションシーン」の中で、揉まれ揉まれて生きてきたはずです。そこから紡ぎ出されることばなので、あだやおろそかにすることはできません。

今回の連載で登場してもらった学生と、その後も話をする機会を得ました。その中で、インターンシップを体験してきた学生から、こんな話が出ました。「インターンシップに伺った事業所は、たくさんの人が集まった組織なわけですが、こんな学生の私にも、これから伸びていく組織と、弱体化していく組織の違いが、何となくわかった気がするんですよ。」

「へえ、その違いって何なのかな?」私は、思わず身を乗り出して、聞き耳を立てました。と、その学生はこう言ったのです。「ある企業の方が、私たちインターンシップ生に、こう言ったんです。会社を弱体化させ、遂には滅ぼすのは、トップダウンと評論家なのですよ、と。」

(つづく)