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◇愛情教育、この指とまれ◇その819◇アクティブラーニングで開花しました。 名産大4年生物語 vol.9竹澤 伸一

井下田尚之くんの卒研のテーマは、「トレーニングの経済的付加価値」という共同研究の中の、「統合型スポーツ施設の展開」です。3年生になったばかりの頃、井下田くんは、「統合型スポーツ施設を核に据えたまちづくり」について興味を持っていました。

近年、全世界の中でも、とりわけ日本は、まちづくり(まちおこし・むらおこし等々)がさかんにおこなわれています。まちづくりに関して、何を核に、あるいは何をテーマに展開するかは、地域の実態によって様々ですが、井下田くんは、「トレーニングの経済的付加価値」という共同研究の大テーマのもと、「スポーツでまちづくり」という視点に、自分の研究を集約させていきました。

井下田くんは、参考文献にあたり、全国の「統合型スポーツ施設」をリサーチしていきました。すると、各スポーツ施設で実施されているトレーニングに、どうやら2種類あることに気づいたのです。1つ目は、競技力向上をめざすための「ハードトレーニング」、2つ目は、健康寿命を延ばすための「ソフトトレーニング」です。

もともと長い間、競技スポーツに自分を賭けてきた井下田くんは、「ハードトレーニング」には精通していました。しかし、健康寿命を延ばしたり、リハビリなどに活用される「ソフトトレーニング(井下田くんの造語)」への造詣は、あまりありませんでした。「統合型スポーツ施設」をリサーチしたことで、井下田くんは開眼したのです。

共同研究の良いところは、井下田くんの「開眼」に、他の4人の研究同人が絡むことができる点です。さっそく井下田くんの「開眼」について、ディスカッションが始まりました。そして、「ソフトトレーニングを核としたスポーツ施設づくり」、それにアミューズメントやツーリズムの要素等を付加した「まちづくり」の構想が固まっていきました。

けれども、ここで終わらないのが井下田くんの良いところなのです。卒研を作り上げる過程で、「トレーニングの質」に猛烈にこだわりが出てきて、その「質」の追究を、そのまま就活に反映させようと考えました。そのこだわりが、井下田くんのインターンシップとなって結実していきます。

(つづく)