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◇愛情教育、この指とまれ◇その830◇アクティブラーニングで開花しました。 名産大4年生物語 vol.20竹澤 伸一

「結局、3つの就職先で、ある時まで悩みました。けれど、悩んで、迷ったおかげで、自分自身と深く対話できて良かったと思います。」

國枝裕くんは、晴れ晴れとした表情で語ってくれました。

「私が関わる商品は、命を乗せて人を運ぶものです。この商品がないと、運輸も物流も開発も、そして保全さえ滞ってしまいます。この商品について、入社当日まで、あるいは入社後にも、自分の視点でリサーチしていきたいと思っています。」

 そうですよ、國枝くん。いよいよ社員となって走り出すのです。

「思い返すと、1年上のH先輩とのご縁を感じますね。ゼミの食事会で話をさせてもらって、大学祭の就活シンポジウムで発表を聞かせていただいて、知らず知らずのうちに感化されていたのかも知れません。それに就活先で担当になってくださったMさん。先輩の担当でもありました。世の中って不思議ですよね。このゼミを選んだのも、H先輩と出会ったのも、Mさんにお世話になったのも、ひょっとすると必然だったのかも知れないですね。」

國枝くんと、だいぶ話し込みました。アルバイトの時間が迫ってきたようで、時計をチラリと見上げました。私は、すかさず口を開きました。

「國枝くんさ、時間についてどう思う?」

「時間ですか・・。」研究室の時計が、ちょうど5時を指しました。

「時間って、1人の時間と2人以上の時間とに分かれると思うんですよね。1人だけで済む時間なら、どんなに無駄にしてもかまわないと思うんです。でも2人以上の時間となると、必ず擦り合わせが生じますね。ゼミで、ずっと共同研究をしてきたおかげで、時間について大切にするようになりました。自分がチンタラしていると、相手の時間を奪うことになります。歩調を合わせて卒研をつくってきたおかげで、自分時間以外の時間があることが身に染みてわかりました。もしかすると、アクティブラーニングって、時間の共創を考えることなのかも知れないですね。」

(つづく)