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◇愛情教育、この指とまれ◇その832◇アクティブラーニングで開花しました。 名産大4年生物語 vol.22竹澤 伸一

「3年生になってから、質問力がぐんと上がったと自覚しています。それまでは、授業でも聞きっぱなしのことが多かったのですが、質問したらとことん答えてくださる先生と出会って、質問すればわかるという快感(笑)をつかんで、自分が変わってきたのがわかりました。」

原田周弥(ハラダ シュウヤ)くんは、「その時」の出会いを思い出しながら、訥々(とつとつ)と語ってくれました。

「BTP(ビジネストレーニングプログラム)の授業っていいですよね。教室がダイレクトにビジネスの現場とつながってきます。私はその時、スポーツ用品の売れ筋はどうやってつくられるのか興味を持っていて、外部講師のマーケッターの方に、思い切って質問してみたのです。そうしたら、授業が終わった後に、わざわざ時間をとっていただいて、素人(笑)の私にもわかるように、懇切丁寧に説明してくださったのです。

そうか、そうなんだ。質問をしてわかるって、こういうことなんだって、改めてわかったのですよ。」

原田くんは、まるで昨日のことのように、うれしそうに語り続けます。私はあえて、原田くんの話の腰を折ることにしました。

「原田くんさ、質問してわかることの快感に目覚めた(笑)割には、ゼミで、私に質問するまでに、けっこう時間がかかってない?」

原田くん、実に申し訳なさそうな顔をして、こう言いました。

「何でも答えてくださることはわかっていました。でも、講師の先生とは、その1回限りのご縁なので、思い切ることができたのですが、竹澤先生とは、下手をすると(笑)毎日会う可能性があるので、迂闊(うかつ)な質問はできないぞと、かえって構えてしまったのですよ。」

 「その迂闊な質問(笑)こそ、むしろ大歓迎なんだけれどね。」

読者の皆さま、「質問力」について、どのようにお考えですか?質問したいのに、つい気後れしてしまって、自分が変われる機会を逃してしまっていませんか。「質問すること」を前提に、例えば授業に参加すると、聴き方もメモの取り方も変わってきます。原田くんを深掘りしていきます。

(つづく)