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◇愛情教育、この指とまれ◇その865◇アクティブラーニングで開花しました。 名産大4年生物語 vol.55竹澤 伸一

サッカーの才能を活かして、遠く九州の強豪校に進学し、名産大サッカー部でも活躍した松岡建晟くん。教職課程を専攻し、母校の高校で高いレベルの教育実習を果たした松岡くん。でも、就活のゴールは、自身がゼミで身に着けたDTM(デスクトップミュージック)のスキルを活かした音響制作会社でした。読者の皆さま、このような松岡くんの人生の断面を、どう思われますか?

私は、「多様性とその融合」と見ています。多くの方々の同意と共感を得られると思うのですが、一個の人間は一様ではありません。1つの個体の中に、色々な要素、言葉を変えれば、たくさんの可能性を持っています。

いつもの手前味噌で恐縮ですが、私は自分の(たぶん)可能性の中から、教員という人生を長く歩んできました。しかし(おそらく)タイミングが少々ずれていたら、まったく別の人生を歩んでいた可能性もあったと思うのです。例えば音楽家とか(ホントです)。

同様に、松岡くんにも、大きな可能性があります。ひたむきな松岡くんのこと、音響制作のプロになることは間違いありません。空間演出のエキスパートになる日も近いでしょう。でも、松岡くん自身、高校でサッカーボールを追いかけていた日々から考えると、今日の自分は、まったく想像できなかったと思うのです。名産大に来て、気鋭の「メディアクリエイター」と出会ったからこそ、現在の道が開けたのだろうと思うのです。

だからこの先、松岡くんがどのような人生を歩んでいくのか、松岡くん自身にも未知なことが多いと思います。松岡くんの就職先には、第一線のその道のプロがひしめいているので、いつ何時、どんな出会いがあるかわかりません。その出会いによって、松岡くんの人生行路が激変するかも知れません。

しかも松岡くんには、人生を共にするサッカーのスキルと、教職のアクティブラーニングで磨いた、相手から表現を引き出すスキルが備わっています。私が、本稿の冒頭で記した「多様性とその融合」の意味が、この辺にあります。

名産大は「多様性とその融合」が「売り」だと思っています。松岡くんは、まさにその体現者だと思います。

(つづく)