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◇愛情教育、この指とまれ◇その875◇アクティブラーニングで開花しました。 名産大4年生物語 vol.65竹澤 伸一

「日本語がまったく通じない環境で自分を見つめ直した」永松廉くん。「本当のカッコ良さを追求してやまない」永松廉くん。実は、永松くんは、ある時点まで教職課程を専攻していました。

「特別活動研究の授業の時、私も含めて参加していた学生は、自分が先生になったケースを想定して、毎回シミュレーションしていました。例えば、学級活動の場面で、生徒が話し合いをする時、ある局面で、先生としてどういう声かけをするのか、竹澤先生と議論したのが、今でもとても印象に残っています。」

はい、私も、永松くんとの議論は、今でも印象深く残っています。学級活動の中の「係決め」の場面でした。学年にもよりますが、生徒全員が満足できるような係分担は、正直至難の業(わざ)です。そこで、大抵の教員は、自分の経験則に照らして、自分の感覚で「適材適所」だろうと思う方向に、生徒を誘導しがちです。でも、参加学生のうち、その「ステレオタイプ」に噛みついた1人が永松くんでした。私はその時、この学生(=永松くん)は、先生という立場より、「人間として」を重んじる人なんだなと思ったものです。

将来の選択肢から、とりあえず教職をはずした永松くんと、定期的に再会するようになったのは、「地域環境認知論」の授業でした。卒業後の進路選択を模索する中で、相変わらず切れ味の鋭い意見表明やプレゼンをしてくれました。永松くんは、関西のとある県の出身ですが、高校は東北地方に進学しました。つまり10代の頃に、様々な地域で生活することに慣れているわけです。だからかも知れません。地域環境を見つめる視点が多様なのです。

読者の皆さま、永松くんを語る上で、ここまであえて回り道をしてきました。次回、詳しく紹介しますが、永松くんは、現在着々と歴史を築きつつある名産大サッカー部において、最初の偉業を成し遂げようとしているのです。その偉業の足掛かりともなった記事を、菊武学園のホームページのニュース・トピックスに見ることができます。「創部9年で名産大サッカー部が東海学生2部リーグで優勝 念願の1部リーグ入り」という見出しで、昨年10月に1部リーグ昇格を決めたサッカー部が特集されています。その中で、永松くんが記事の時点で、得点ランキング1位であることが報じられていました。

(つづく)