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◇愛情教育、この指とまれ◇その913◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.13竹澤 伸一

「私は今、サッカー指導者として、日々子どもたちに接しています。サッカー選手としての技術の向上はもちろんなのですが、人間性の育成にも努力しているところです。」

半田彪人(ハンダ アヤト)くんは、いつも通り、淡々と語ってくれました。半田くんの語り口には、一種の風格があるように感じられます。半田くんとの会話では、いつも勉強させてもらっているので、私はワクワクしながら、口火を切りました。

竹「愛知県内のクラブチームで、長いこと子どもたちのコーチングをしていることは知っているけど、サッカーを通した人間性の育成と言ったら、具体的には、どんなイメージなのかな。」

半田くんは、やはりそこからですか、という表情で応じてくれました。

半「竹澤先生が、むしろ一番ご存知のことではありませんか?剣道を通して、何十年も青少年の育成をされてこられたわけですから。まず形としては、挨拶、返事、仲間を思いやる言動、感謝の心・・。サッカーの上手・下手は、ある面、大変重要ですが、スキルを超えて、サッカーをさせてもらっていることへのありがたみというか、支えてもらっていることへの感謝というか。人として、大切な心を持ってもらいたいと思いますね。」

私は、半田くんに共感しつつ、こんな質問をしました。

竹「半田くんの中で、プレーに対する知識やスキルの向上の部分と、少し大げさに言えば人間性の陶冶(とうや)の部分のバランスは、どうなっているのかな?」

半田くん、鋭利な頭脳が、さらに研ぎ澄まされます。

半「私は、日本のサッカーに携わっているという気概を持って、日々、コーチングをしています。サッカーに関する、手に入る限りの資料を分析して、試合映像なども解析して、コーチングに活かしています。それが、子どもたちに刺さって、納得感を引き出していると思うんです。まず、テクニカルの部分で、子どもたちを、そして保護者の皆さまを納得させる必要があるような気がします。」

半田くんとの対話は、次回、大きく加速します。

(つづく、あと87回)