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◇愛情教育、この指とまれ◇その925◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.25竹澤 伸一

「自分の人生の中で、お世話になったり、強く印象に残っているのは、中学校の先生が多いです。もちろん高校の先生にも、大変お世話になりましたが、半ば大人として扱っていただいた分、手取り足取りではなかったです。本当に、中学校の時は、先生との密度が濃かった気がします。」

宮脇正志(ミヤワキ マサシ)くんは、7、8年前を思い出しながら、静かに語ってくれました。

さて、およそ30年間にわたって中学校現場にいた私にとって、宮脇くんの述懐は、ものすごい誘因を与えられる話です。さっそくトーク開始です。

竹「てことは、宮脇くんの5年後、10年後の夢の中には、中学校で教壇に立っている自分が含まれているわけだね?」

宮「はい、選択肢の1つとしてはありました。でも、広い視野から自分の進むべき道を考えているため、人の、特に若者の成長に関わることのできる仕事という意味で、とらえ直したいと思います。」

宮脇くん、とても慎重な物の言い方です。宮脇くんをずっと見てきて思うのは、「複数同時思考型」あるいは「マルチタスク型」の人間だということです。

竹「自分で経験してきたからわかるけど、中学生への関わり方だって、1年生と3年生とでは天と地ほどの違いがあるんだ。最初、よちよち歩きだったのが、卒業間近になると急に大人びてきて、その変化たるや・・。」

宮脇くん、私の話を、巧みに引き取ってくれました。

宮「先生もよくご存知の通り、私は自分の就活を視野にいれた具体的な活動を、すでに始めています。その現場での対応は、先生がよく口に出されるマルチタスクそのものです。でも、大変と感じるより、勉強になるなあという気持ちでいっぱいです。思い返してみれば、中学校でお世話になった先生方は、ホントに私たちのために、マルチタスクを日々こなされていたと思うのです。その精神というか、動き方というか、今後の私に役立つことが多いと思うのですよ。」

なるほどそこか、動き方の導線への意識なのか。さすが宮脇くん、現場での確かな実践が伝わってきました。

(つづく、あと75回)