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◇愛情教育、この指とまれ◇その929◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.29竹澤 伸一

「私自身も、やはり社会人基礎力は考えますが、あまりそれにとらわれると、自由な発想が乏しくなってしまうので、自分を窮屈にしないように気をつけています。」

岸海渡(キシ カイト)くんは、自分の「来し方(こしかた)」を振り返るように語ってくれました。

読者の皆さま、岸くんから時々聞かされてきたアルバイトの話が、私的に(たぶん読者の皆さまにも)大変興味深いと思うので、ご紹介しますね。まず岸くんと二人して、「反面教師」の意味を探りました。曰く・・、「悪い面の見本で、それを見るとそうなってはいけないと教えられる人や事例のこと、それを見ることで、反省の材料となるような人や事例。その言行が、そうしてはいけないという反対の面から、人を教育するのに役立つのでいう。」また、別の辞書には、「悪い手本ではあるが、その欠点や好ましからざる言動が、それを見ている人にとってはかえって反省材料として役立ってくれるような人物。」とあります。

竹「こう調べてくると、反面教師も、ある面では、大いに役立っているんだね。」

岸くん、ニコリとして言いました。

岸「先生も、なかなかキツイですね。確か以前には、『人の振り見て我が振り直せ』ともおっしゃっていましたよね。」

ということで、岸くんと本題に入ることにしました。

竹「岸くんさ、アルバイト先にいる例のお二人さん、まだいるわけ?」

岸「はい、ちゃんと生き残っていますよ。1人は35歳、もう1人は、なんと50歳。私たち二十歳そこそこの人間には、やたら横柄な態度をとる癖に、オーナーとかが現れると、途端にペコペコ・・。その変わり身の速さは、超一級品です(笑)。」

竹「上の方の人は、気がつかないものなのかな?」

岸くん、ここで大きなため息をつきました。

岸「先生もよくご存知のように、私は人によって態度を変えたりしません。社会人基礎力を、変に悪用したりせず、誰に対しても礼儀、礼節を持って臨んでいます。だから、あとは相手次第じゃないですか。私は、生き方のひとつを、Yさんから学ばせてもらいましたし・・。」

(つづく、あと71回)