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◇愛情教育、この指とまれ◇その931◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.31竹澤 伸一

「県内の『動物ふれあい施設』への就活が、いよいよ最終段階になってきました。長期間、アルバイトをさせていただいて、自分の『天職』への意識が、ますます高まってきているのを感じます。」

古田愛華(フルタ アイカ)さんは、笑顔を輝かせながら語り始めました。コロナ禍の中、なかなかお会いできないのですが、久しぶりに、人をほっこりさせる笑顔と出会いました。

竹「古田さんの場合は、アルバイトを通して、『動物ふれあい施設』にずっと貢献しているわけだから、施設の皆さんは、古田さんの価値を十分わかっていらっしゃると思います。いよいよ本格的な履歴書作成となりましたね。」

古田さん、身を引き締めるように、こう言いました。

古「はい、インターンシップやアルバイトの時の履歴書と違い、自分の『意思のレベル』を、一段階も二段階も上げなければと思っています。でも、それ以前に、未熟な私を、温かい眼差しを持って育ててくださっている施設の皆さまへの感謝を込めて、履歴書を作成したいと思っています。」

「感謝を込めながら履歴書をつくる」、古田さんの、すばらしい人間性が溢れた言葉です。

私は、ふと、こんな質問をしました。

竹「古田さんは、プロとして動物に接するための資格をお持ちですよね?その資格を持つことで、ご自分と動物との関係が、どのように変わるのでしょうか?」

私の、この質問に対して、古田さんは少し考え込みました。そして、温かみを増した笑顔で答えてくれました。

古「例えば、私の就こうとしているお仕事では、動物をステージにのせてショーをおこないます。そのショーを見て、訪れたお客さま、特に子どもたちが、歓声をあげ、拍手をして、そしてたぶん癒されるのだと思います。私たちは、そうしたお客さまと動物たちを近づける、いわばコーディネーターの役割を担っているのだと思います。この役割を果たすためには、動物たちの気持ち、そしてお客さまの気持ちの両方を、よく理解しなければならないと思います。たいへんですが、とてもやりがいがあります。」

(つづく、あと69回)