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◇愛情教育、この指とまれ◇その932◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.32竹澤 伸一
「動物との撮影会、お散歩レンタル、ふれあいコーナー、ふれあいルーム、エサやり体験、トリマー・カット体験、飼育員体験、ショーとレース、動物なりきり体験、動物劇場・・。私がインターンシップに行き、アルバイトに通い、就活の目標としている動物施設には、本当にたくさんの体験コーナーがあるんです。」
古田愛華さんは、身振り手振りも交えながら語ってくれました。まるで古田さんの目の前に、その施設が現れて、私も一緒に体験しているかのような錯覚さえ起こりそうです。それだけ古田さんが、その施設を愛し、そこで飼育されている動物たちを愛しているということだと思います。
竹「古田さん、やはりその施設で働くことが、古田さんの天職なのでしょうね。」
古田さん、にっこり笑って、語り出しました。
古「アルバイトを通して、施設の色々な部署の方々にお会いします。私、皆さまとの間に、だんだん絆のようなものを感じ始めているのです。それはたぶん、ファミリーに近いもののような気がします。」
竹「ファミリー?そうか、ファミリーねえ・・。」
古田さん、言葉を継ぎ足していきます。
古「従業員の皆さまは、もちろん大きなファミリーです。新参者の私も、ファミリーの端っこに入っている感じかなと思います。でも、もっともっと大きなファミリーがあるんです。」
私はピンときました。
竹「なるほど、その施設で暮らす動物たちも、ファミリーの一員というわけだね。」
古田さん、2回、コクっとしました。そして・・、
古「先生、もっと、もうっと大きなファミリーがあるんですよ。それはね・・。」
私は、またもピンときました。
竹「その施設に足を運ぶ、お客さまたちも、やはりファミリーの一員ということだね。」
古田さん、「そうです、そうです。」を繰り返すと、こう言いました。
古「動物を愛し、動物をかわいがる人たちに、悪い人はいないと思うんです。今、本当に大変な世の中になってしまいましたけど、大きな絆の中で、良いものを取り戻していきたいですね。」
(つづく、あと68回)