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◇愛情教育、この指とまれ◇その951◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.51竹澤 伸一

手前味噌ですみません。実は、私の娘2人も、本連載の主要な読者なのです。2人とも、長期間にわたり外国暮らしで、肌で感じるA国とT国の情報を、時々提供してくれています。

A国に住む長女が、この度、錦古里拓海くん宛にメールを寄せてくれました。不肖の父親としても、たぶん錦古里くんにとっても、考えさせられる内容なので紹介します。ちなみに長女は、ある国連機関の職員を務め、世界中を飛び回っています。

「・・・前略、錦古里拓海様。父が大変お世話になっております。小さい頃から母に、よく聞かされたのですが、風来坊のような父が、大学で教鞭を取っていることが、私には未だに信じられません。(汗!)

ところで、錦古里様、バックパッカーですか。私も、父の血を半分受け継いでいるせいか、バックパッカーのような仕事をしております。ある時は、雑踏の中で都市を調査し、ある時は、人跡未踏の奥地に分け入って、ある事象の是非を本部に報告などしております。父母にわがままを言って、高校の時から海外で過ごさせてもらいました。そのこともあって、私にとって地球自体が故郷のようになっております。(中略)

バックパッカーでも良いですし、ワーキングホリデーでも良いですので、ぜひ本当に海外に出てごらんになってください。錦古里様、あるいは父が言う通り、行ってみて初めてわかること、行ってみなければわからないことが、世界には満ちあふれています。私も、女性ながら、危険な目には何回も遭遇しております。海外に出ること自体、危険と隣り合わせになることも事実です。でも、いつも思うことは、異文化の方たちでも、きちんと話せばわかり合えるということです。喜びも悲しみも分かち合えるということです。(中略)

私自身、小さい頃から、父母に連れられて、I国に何度も行っております。そこで、父の生涯の友人の方と交流し、幼いながらボランティアの真似事をして、育てられてきました。そのせいかどうか、異文化の方々に、まったく偏見を持たずに生きることができるようになりました。今、コロナ禍は、人類の生き方をも変えようとしています。ある面、余計に危険度が増している中、世界を巡ることは困難がつきまといます。

錦古里様、どうか、ご自身のでき得る範囲で、広く世界を見ていただきたく思います。(後略)」

ふう・・冷汗三斗。錦古里くん、何かの参考になってもらえたら、有難く思います。

(つづく、あと49回)