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◇愛情教育、この指とまれ◇その959◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.59竹澤 伸一

就活エージェントであるCさんからのメールの続きです。

「・・・我々、就活エージェントを生業にしている者でも、ウェブ面接は苦手です。新進気鋭のIT関連企業の経営者という方が、先日、あるテレビ番組に出て、得意げに語っていました。自分の会社は、コロナ禍が起こる以前から、テレワークに全面的にチェンジしていて、今慌ててテレワークに移行している企業を見ていると、言葉は悪いが滑稽感を覚えると。むしろ私は、その経営者が、少々哀れに思えました。仲間としてオフィスに集い、侃々諤々(かんかんがくがく)の意見を戦わせながら1つのプロジェクトに挑み、達成したら喜び合い、失敗したら悔しがって、喜怒哀楽を分かち合うことこそ、私は仕事だと思っています。テレワークで済む仕事など、全仕事のほんの一部です。決裁された物を売るために、実際に運ぶのは誰ですか?テレワークで実物が運べますか?テレワークで実物が作れますか?空調の効いた部屋でテレワーク決裁が済まされた後に、実際に物を動かすために、いったいどれだけの現業の方々が、コロナウィルスの感染に怯えながら、汗水たらして働いているのか、この経営者は想像すらできないのでしょう。おっと、すみません。横道に逸れてしまいました。(中略)

あえて言います。私が竹澤先生を好きなのは、例えば本連載の『その949』で、『学生は通販品ではない。ウェブ面接なんかで、その学生の本質がどこまでわかるんだ』と言い切ってしまうところなのです。こんな世の中なのですが、私は、就活支援する学生さんには、必ず直接お会いします。お会いしないと、本当の人となりがわからないからです。そして、学生さんのお話を聴くうちに、いわゆる売込みの戦略をあれこれ考えます。お会いしてこその支援です。通販品のカタログで判断するようなことは、生身の人間には絶対したくありませんし、そもそもできないと思います。(中略)

大変残念なのですが、本連載だけではなく、番外編の『就活成功物語』もクローズすると、竹澤先生は書かれました。なぜなんだ、と色々考えて、先生にお電話もしました。でも、明確な回答は得られませんでした。就活エージェントとして、37個の番外編の記事は、大変貴重な記事です。番外編に取り上げられた卒業生も、大変喜んでいたと言います。私も、同じ思いです。(後略)」

Cさん、ありがとうございました。「5年後、10年後の夢を語る。」に戻ります。

(つづく、あと41回)