◇愛情教育、この指とまれ◇その968◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.68竹澤 伸一

「なんとか5年後までには、高校の正規の教員になって、生徒と一緒に奮闘していたいですね。」

三浦宏仁(ミウラ コウジン)くんは、柔和な表情の奥に、冷静な目を湛えながら語り出しました。いつもの展開と変えて、三浦くんの「質問魔」ぶりからご紹介しましょう。「ピーン」とラインの着信音が鳴ります。見ると三浦くんからの表示。私は、iPadを起動させながら構えます。

竹「もしもし三浦くん?どうしたの?」

何やら、ガサゴソ音がします。ノートか、プリントの束をめくっている音です。

三「あ、先生・・、こんな時間に済みません。〇△□?について質問があるのですが、よろしいですか?」

質問の幅は、多岐にわたります。経済系、社会系、時には心理系、もちろん教育系・・。ずばり正解、は得られないまでも、竹澤に聴けば、正解らしきものに近づけるヒントは提示してくれるに違いない。

そんな期待が、研究室で、教室で、廊下で、そしてライン越しで伝わってくるので、気が抜けません。煩わしいと思ったことは一度もなく、「よくぞ私に質問してくれました」の連続です。

常に問いを持ち、その問いを向けるべき人がわかっている人は、将来、自分が問われても大丈夫な人です。この意味で、すでに三浦くんは、教壇に立つ資格十分と、私は判断します。本連載も含め、1年365日、常に物を書いている私は、いつでも問いに備えていなければなりません。問いを向けられることは有難いことです。生徒や学生が、メールやラインやチームスやズーム・・を通して、せっかく問いを向けてくれたのに、いつまでも返さない教員がいたとしたら、直ちに職を辞すべきだと思います。これは決して大げさな物言いではありません。

三「教壇に立ちたいのと同時に、少林寺拳法の指導者としても、自分の立ち位置を見つけたいのですよ。少林寺拳法は、単なる技の伝承だけではなく、生き方の根本とも関わってくるので、先生とは、『道』の在り方についても、語り尽くしていきたいと思います。」

望むところですよ、三浦くん。『道』についてのやりとりの先に、いったい何が見えてくるのか、とことん語り合いましょう。

(つづく、あと32回)