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授業レポート「現代ビジネス概論Ⅰ」<ボランティアについて>
愛情教育と実践教育で学生を応援する名古屋産業大学(MEISAN)。
そんなMEISANの授業を紹介する「授業レポート」。今回は高木弘恵学長の「現代ビジネス概論Ⅰ」の様子をお伝えします。今回の「現代ビジネス概論Ⅰ」では、認定NPO法人「おてらおやつクラブ」の理事 野田 芳樹(のだ よしき)先生と、「日本ウクライナ文化協会」会長 川口 リュドミラ(かわぐち りゅどみら)先生をお招きし、支援を必要とする各家庭への支援活動や世界的に注目されているウクライナについての歴史や文化的背景を交えてお話ししていただきました。
講義前半では、「おてらおやつクラブ」理事の野田様より支援についてのお話を伺いました。皆さんは日本の子供の貧困率をご存じですか?日本の子供の貧困は「相対的貧困」と言われ、気づかれにくいですが、子どもの貧困率は13.5%。実に7人に1人が貧困状態にあります。(ひとり親家庭に限ると2人に1人という現状。)
「おてらおやつクラブ」は、そんな国内の貧困問題の解決を目指し、見えにくい日本の貧困問題に対して、お寺にお供えされるさまざまな“おそなえ”を、仏さまからの“おさがり”として頂戴し、支援団体の協力の下、経済的に困難な状況にあるご家庭へ“おすそわけ”をする活動をされています。
講義を通して、講師の野田様は「解決不可能と思える課題に向き合ったとき、身の丈でできることを粛々と実践することが大事」とおっしゃられており、学生も何か自分にできることはないかと考えるきっかけになったようでした。
講義後半は、「日本ウクライナ文化協会」会長の川口リュドミラ様より、ウクライナの現状や歴史・文化をお話を伺いました。ウクライナについては最近、ニュース等で様々な情報を目にするかと思いますが、皆さんはウクライナという国をどれほどご存知でしょうか?学生たちもニュースで見て知っているけど・・・とあまりイメージがわかない様子でしたが、ウクライナ人のリュドミラ講師より実際にウクライナの歴史や文化・特色を聞き「知らなかった」、「すごい!」等小さな声で驚きを漏らしている学生の姿もありました。
一方で、歴史的背景を講義していただいた場面では、ロシアとウクライナとの問題は歴史的にも深く絡んでおり、非常に難しい問題であるということを知ると同時にウクライナ人の“自国を思う気持ち”や“守りたい”という気持ちの強さを知ることのできる貴重な時間となりました。最後に今年の2月に開始された戦争について、先生は涙をこらえながら少しお話をしてくれました。その際に学生の皆さんへこんなメッセージを頂きました。
「ウクライナの子どもたちは急に戦争が起こり、学ぶ場所を奪われ、命の危険におびえています。日本はとても平和な国です。学ぶ場所も機会も十分にあります。だからそのチャンスを無駄にせず一生懸命勉強してください。」
とても切実な願いと一つ一つの言葉の重さに心を打たれました。ウクライナについての講義は、来週も引き続き行います。学生たちにとって「当たりまえが当たり前ではない世界がある」ということを知る、大切な時間となるよう期待しております。
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