NSU News

集中講義で城山八幡宮(名古屋市千種区)のフィールドワーク

 愛情教育と実践教育で学生を応援する名古屋産業大学(MEISAN)。今回は集中講義で行われた城山八幡宮(名古屋市千種区)のフィールドワークをお伝えします。

環境ビジネスコースの長谷川先生が担当する夏季集中講義『フィールドワークの技法』では、地域の自然資源や観光資源を対象に、そのマネジメントに関する課題解決や提案を行うためのフィールドワークを行います。調査の企画から、方法の検討、実施、結果のまとめ、管理者への結果報告までを一貫して経験し、フィールドワークによる課題解決や地域の魅力向上のための方法の基礎を実践的に学びます。

今年度は、名古屋市千種区の城山八幡宮を対象地として、森林の絶滅危惧種調査、植物相・植生調査を実施しました。城山八幡宮は、織田信秀公・信行公・お市の方が居城していた末森城址に鎮座する神社です。縁結びの神社としても有名ですが、名古屋市内で有数の規模があり自然度の高い森があるため、市街地化が進んだ千種区内の貴重な緑ともなっています。調査結果については、50年前の同様の調査結果と比較、分析するなどして報告書を作成して、城山八幡宮の宮司さんに報告をしました。

絶滅危惧種調査では、名古屋市内で他に確認されていない樹木の分布やサイズ、保全状況を記録しました。

植物相調査では、境内が末森城だったことの名残とも考えられるヤダケ(矢や槍の素材として使われていた)や、愛知県条例公表種とされる外来植物ノハカタカラクサの繁茂、市内で稀なシダ類などを記録しました。
植生調査では、50年前の調査と同様の場所で調査を行い、森の変化をデータから読み解きました。

 

 

 

 

これらの結果について宮司さんに報告をして、有意義な情報交換が行われました。
植物に対する関心が高い宮司さんには、大変熱心に報告を聞いて頂くと共に、昨今の限界集落における神社の管理の課題や都会における神社のあり方等について様々なことを教えて頂きました。

受講した学生からは、次の様な感想がありました。
 植物の種類の多さが想定外だった。
 森林の植物に歴史的経緯が残っていることが面白いと感じた。
 都市の神社でありながら、在来種が頑張って意外と多く残っていると感じた。
 似ている植物でも葉を見ることで見極めるのが楽しいと感じた。
 過去のデータと比較することの意義を実感できた。
 植物の成長や森林の変化と周辺環境との関係性について、理解が深まった。
 事前準備をしっかりすること、正確に記録することの重要性がわかった。
 森の調査は、暑かったり、虫に刺されたりと辛い思いもするが、それ以上に達成感と面白さを感じた。

MEISANでは様々な学びの取組みを行っています。さらにMEISANの学びをより詳しく知りたいと思った皆さんは、オープンキャンパスにお越しください。