「高大連携フォーラム」に参加して

佐久間孝明

2月7日(土)「高大連携フォーラム」に開催スタッフとして参加し、高校生の発表の様子を見学しました。発表校は3校で、久居農林高校、稲沢高校、加茂農林高校の順にいずれも環境に関わるテーマについて緻密な実験や調査で積み重ねた研究成果を堂々とした語り口でプレゼンテーションをしていました。彼らの発表は高校生のプレゼンに接したことが無かった私にとって非常に新鮮で素晴らしく、一般的な進学校ではない彼らの意外性にある種の感動を覚えました。個々の発表に対してのゲスト2名の学外先生方の講評は的確で、特に名古屋大学名誉教授で県森林公園所長の松本哲男氏の講評は、効果的なプレゼン方法への言及をはじめ、発表内容に対しご本人の経験を踏まえた多方面からの角度で具体的なアドバイスをされ、特に実験の成果というものはいかに諸々の曖昧な要素を検証により封じ込めることが重要であるかという点を明確に説明され、私にとって科学的講評とはこのようなものかとあらためて感じ入ったものです。

自分の人生を振り返ってみると、様々な局面で単に流れに乗リファジーな予測に基づいた行動をしてきており、その結果は必ずしもすべてが満足出来るものではなく、上手くいったケースもあれば逆にまわりの仲間に迷惑をかけたこともありました。それは仕事やプライベートいずれにおいても同様でした。

今回のフォーラムで広く科学の世界では多くの検証の積み重ねにより導かれたある意味動かし難い事象のみが真実であることをあらためて教えられた気がしました。そのことを自身の生き方に重ね合わせると、いかにこれまで将来起こりうる様々なケースを甘い想定の範囲で考え行動してきたことが多かったのかと反省させられます。人生すべて科学のように一つの真実や解答があるわけではなく、思うようには進みませんが、今回のフォーラムに参加して今後の進む道や考え方に少しヒントをいただいた気がしました。