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集中講義で八事興正寺(名古屋市昭和区)、徳重熊野社(同緑区)のフィールドワーク!

愛情教育と実践教育で学生を応援する名古屋産業大学(MEISAN)。今回は、夏季集中講義『フィールドワークの技法』を紹介します。


 環境ビジネスコースの長谷川先生が担当する夏季集中講義『フィールドワークの技法』では、地域の自然資源や観光資源を対象に、そのマネジメントに関する課題解決や提案を行うためのフィールドワークを行います。調査の企画から、方法の検討、実施、結果のまとめ、管理者への結果報告までを一貫して経験し、フィールドワークによる課題解決や地域の魅力向上のための方法の基礎を実践的に学びます。
 今年度は、名古屋市昭和区の八事興正寺、同緑区の徳重熊野社を対象地として、植生調査や絶滅危惧植物の生育環境調査を実施しました。

 八事興正寺では、約40年前に行われた調査と同じ場所で同じ方法で調査を行い、森の変化を分析しました。
 徳重熊野社では、東海地方に準固有の希少種トウカイコモウセンゴケの生育環境調査(植生、土壌水分、検土杖による土層調査など)や希少なヤナギ類の個体サイズ等の計測を行いました。これらの結果について、グラフによる生育地別の分析結果や植生図、フロラリストなどを入れた13ページの報告書を作成し、氏子総代の皆様に報告をしました。氏子総代の皆様からは、新たな情報が得られて良かったとご好評を頂きました。

 また、氏子総代の皆様とは、現地も一緒に見て頂き、実はこれまで氏子の皆様で続けてきたアカマツの管理が功を奏していたことが分かるなど、今後の保全に向けて有意義な意見交換が出来ました。

 受講した学生からは、次の様な感想がありました。

  • 森林の中の狭い範囲でも多くの種類の植物が生育していたり、数m違うだけで環境が大きく異なることが印象的だった。
  • 現場に足を運び植物の種類を記録したり、その環境を計測したりしたことが印象的だった。
  • 希少種の保全に貢献出来た感じがした。
  • 希少種があることを知るだけでなく、周辺環境を把握して今後どのように管理するかを検討することが重要だと思った。
  • 希少種の調査を行うワクワク感があった。刺激や発見が多かった。
  • 記録を正確に取ることや要点をまとめて報告する力を改善したいと感じた。

環境ビジネスコースでは環境をビジネスの視点で学修し、環境マネジメントのプロを目指します。キャンパス内の学修だけではなく、地域連携などキャンパス外での学びも大切にしています。