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◇愛情教育、この指とまれ◇その283◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.23 竹澤 伸一

 「コミュニケーションの難しさを実感した1年間でした。」こう述懐するのは錦古里拓海(ニシキゴウリ タクミ)くん。名産大で、ある部活動に所属しましたが、本当に色々なことが重なって退部に至りました。

 一般論ですが、スポーツ推薦が主体で大学に入学すると、そのスポーツから退く、要するに部活動を退部すると、大学そのものからも退学してしまうケースが見られます。でも名産大は多様な選択肢を持つ大学。運動部退部後のセカンドキャリアも充実しています。錦古里くんは、現在、複数のセカンドキャリアを模索中です。

 その模索の中で、錦古里くんがずっと考えていることがあります。「人間同士で信頼関係を築く方策」です。長らく誇りを持って活動してきた部活動から退く時、錦古里くんはたくさんの人々に相談しました。その中で、「信頼関係を持てる人の基準」のようなものを見出したのです。よく、「親身になって相談に乗ってくれる」と言いますが、錦古里くんにとって、それに値する人が複数現れたので、踏みとどまることができたのだと思います。そしてどうやらこの経験が、錦古里くんを深く・強くしてくれたようです。「ものは考えよう」なのかも知れません。

 「反面教師という言葉を学びました。」と錦古里くん。ある面での挫折感を味わった人間が、再び立ち上がる時、一回りも二回りも大きくなります。

(つづく)