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◇愛情教育、この指とまれ◇その311◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.51 竹澤 伸一

 「コミュニケーション不足が原因で離職していく若者」には、Cくん(仮名)は絶対になりません。なぜなら、「子どもたちの動きを事前に予想して、コーチの意図も同時に察して、常に動いている」からです。もしネーミングとするなら、「同時展開性コミュニケーション」の達人だからです。

 私の嫌いな言葉の1つに「コミュ障」があります。「コミュニケーション障害」を省略した言葉です。ラインやメール、ツイッターやフェイスブック等で、自在に発信しているように見える若者でも、実はそれが大概一方的なもので、双方向になってなかったりします。だから下手をすると、「リア充」で、面と向かって会話ができない場合があります。

 「コミュ障」は、確かに「言い得て妙」かも知れませんが、そこに逃げ込んだら蟻地獄です。世界の半分が閉ざされかねません。その点、名産大では、入り口付近では多少コミュニケーション不足気味でも、出口に近づくにつれ、自然に解消していきます。安心して会話できる環境が、随所に整っているからです。

 でも、すでにしてCくんはコミュニケーション・マスターの域。将来、就こうと考えている小・中学生のサッカーコーチに、一歩一歩近づいていっています。あとはプロ・コーチとしての経験則を増やして、マネジメントに必要な学問・教養的な裏付けを身に着けていくだけです。

(つづく)