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◇愛情教育、この指とまれ◇その475◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.45 竹澤 伸一

 「実は今、ある軟式野球のクラブチームでプレーさせてもらっています。そのチームのメンバーがすごいんです。もと甲子園球児もいれば、もとプロ野球選手もいるんです。野球というスポーツの、裾野の広さを感じながらプレーするのは、楽しくて楽しくて仕方がないですね。」田中翔くん、まるでグラウンドに立っているかのように語ります。

 「甲子園にしても、プロにしても、経験した者にしかわからないことがあると思うんですよ。プレー中や、プレーの合い間に、動作や会話を通じて体感しようと思っています。」田中くん、どうやら学生野球とは違う新たな舞台を見つけたようなのです。クラブチームは、読み替えれば社会人野球です。これだったら、ご本人が納得するまでプレーをすることができます。

 私は名産大で、相変わらずエントリーシートや履歴書作成のお手伝いをしています。昨年6月に実施した「履歴書講座」以来、毎日誰かのESや履歴書に関わり続けて、次第に通算5千件に近づいています。

 相談に来る学生の中に、「すみません、私、十何年も野球しかやってこなかったんです。」とはにかむ人がいます。即座に私は言います。「よくブレずに1つのことを続けてきたね。偉いぞ!」

 今後、田中くんの「野球」は、「競う野球」ではなく、「学ぶ野球」「楽しむ野球」にシフトしていくと思います。これぞ生涯スポーツ、これぞ「人生野球」ではないでしょうか。

(つづく)