カテゴリー別アーカイブ: コラム

知と情報のあり方の変化

福田ムフタル

情報化時代とも言われる現在、情報という言葉を耳にすると、しばしばコンピュータと結びつけて捉えることがありますが、それはコンピュータが発明される以前から存在する概念である。我々はコンピュータを利用してその情報を以前よりも効率的に処理しているだけなのである。情報という言葉によく似ているものとして、データ、知識、知恵などがあり、それらの違いや関係を知ることによって、情報という概念をより深く理解することができる。 続きを読む

若者の底力

石橋健一

今月末(10月29日)に、インターンシップ合同報告会が開催されます。報告会では、平成24年度から始まった新カリキュラムで初の長期インターンシップ(3か月)の実施報告と2回目となる2週間のインターンシップ(導入)の実施報告が同時に行われます。昨年から、2種類のインターンシップに関わって、学生さんの成長度合いを目の当たりにするとその成長の速さには、驚かざるを得ません。 続きを読む

社会のニーズ

これまでの歴史を振り返ると随所に学べる事実は多い。その流れの中で、現在、日本は、どのような状況にあるのだろうか。戦国時代を終えた日本は、長い大平の時代といわれる江戸期を過ごした後、技術、経済力において他を圧倒する欧米諸国が植民地を拡大する時代の中で、明治維新を迎えている。今日いわれるところの「日本の4大革命」の内の3番目の革命である。その後、4番目の革命である第2次世界大戦終了後から、様々な変化があった。戦後の日本は、目まぐるしい変化の中から、自動車や電気機械などを含め、様々な産業において世界をリードしていると指摘される国家となった。 続きを読む

グローバル人材の育成に向けて

林 敬三

グローバル化の進展は人々の仕事や生活のあり方を根底から変えた。1990年代以降、中国をはじめとする新興国の急成長および日本経済の長期不況の下、大企業のグローバル戦略は急激に進展してきた。多くの中小企業は、大企業とともに海外進出や、コスト削減のために、中国などの新興国へ進出している。一方、このような経営環境の激変の中で、新しいビジネスチャンスを求めて積極的に国際化にチャレンジする中小企業も多い。このように、環境の急激な変化の影響で、近年の就職市場では、国際社会に通用するグローバル人材を求めることが主流になりつつあり、ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授が指摘した仕事のあり方の転換(ワーク・シフト)が発生していると考えられる。 続きを読む

“自ら”働く

成田暢彦

働く動機は、年齢や自らの置かれた状況により異なるが、生活、物的欲求など様々である。私自身の働く動機も、年を経るに従って変化してきた。その変化を追ってみたい。

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平成26年度 長期インターンシップ実施から学ぶこと

吉川 智

名古屋産業大学では、平成26年度より学生の長期(3ヵ月)インターンシップ(以下、ISという)を実施している。昨年度の短期(2週間)導入ISを経験したうえでの長期ISである。実施に当たり、履修学生および受け入れ先研修所では、ISを通じての成果もさることながら、どのようなトラブルが発生し、また対応が求められるのか、統括責任者として内心では落ち着かない期間でもある。もちろんIS実施に当たっては、本学独自の「危機管理マニュアル」も事前に作成し、学生の事件・事故が発生した場合には、関係者の情報共有とともに、速やかな対応ができるよう支援体制を構築してきている。

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進化し続けること

 現状に満足することなく常に切磋琢磨し進化を続けることは大切である。ひとつのところにとどまり長い年月を過ごすと慣れあいのムードに流されてしまうことが多い。人はブラック企業に入ってしまったと気がつくと、最初はこんなはずではなかったと必死で努力もするが、時間とともにその反骨意識も薄れ、まあこんなもんかと妥協の日々を過ごすようになる。自分が外に出て行くためには外の世界でも評価されなければならないし、通用するものを身につけなければならない。ある意味相当にしんどい姿勢が必要となる。あきらめてその場で浮草のように身を任せることは、刺激はないが短期的には楽(らく)であるからである。 続きを読む

春休み

 今年も卒論・修論の時期が終わった。私の研究室は、実験や観察、フィールド調査はほとんどしない。社会問題の構造化と、その問題に対する解決策の仮説を立て、それを検証するのが主な研究手法である。そのため、論文の締め切りが近くなるにつれて加速度的に学生たちのペースがあがり、多くの学生を抱える私はほとんど破綻状態になる。そんな状況でもきちんと締め切りまでに論文にまとめて提出する学生を毎年見ていると、頼もしく思えてくる。 続きを読む